「今の若者をどう扱うかに困っている。何かいいアドバイスはないだろうか」と、ことに会社経営をしていらっしゃる方や、新入社員の研修担当の方々から良く聞かれます。

「学栄グループはいつも元気と活気にあふれていてうらやましい。秘訣はなんですか」とおっしゃる方もいます。最初はお世辞だろうと思っていましたが、お話しをしていると、どうやらみなさん、本当に社員教育には困っているようです。

いろいろな方に社員教育の秘訣を、と聞かれて考えるうちに、大切なのは、社員教育のノウハウではなく、「社会人としてどう生きるか」を教える事という結論に至りました。

子どもは楽しいことは強制されなくてもやります。子どもだけではありません。おとなだって、楽しいことは時間を忘れて一生懸命やるではありませんか。仕事もそうなのです。書類の書き方、名刺の出し方、そんなことを教えてもらっても、仕事の楽しさ、仕事をする喜びは見つけられるでしょうか。

学栄に萩原流があるなら、「仕事は教えるな」。これがいちばん大事なことです。仕事のノウハウ、マニュアルを教えても、人間の基本ができていなければ、ただの歯車にすぎません。そうではなく、生きる喜び、仕事をする喜び、毎日の生活の中で楽しさを感じられること。楽しいと感じて感動すること。それが何よりたいせつなのです。感動すれば、また新たなエネルギーが湧き上がってきます。エネルギーが湧いてくれば、仕事に意欲も出てきます。こうしてプラス、プラスの循環が生れるのです。根本はここにあります。細かい点については、講演の中でお話ししたいと思います。

萩原吉博のプロフィール

◇著書・著作紹介

●教育近未来（しののめ出版）

●社会人 教育 近未来（しののめ出版）

●自守自得（しののめ出版）